先日4/21(水)に開催した「これだけは押さえておこう!経営者のためのM&A基礎知識」オンラインセミナー。今回は、「中小企業の経営者としてこれだけは押さえておいていただきたい!」という内容を凝縮してご紹介させていただきます。もっと詳細を知りたい!という方は、お問い合わせいただくか、次回のセミナーにぜひご参加ください。
M&Aアドバイザリー事業は、資産運用のコンサルティングと並行する弊社の2大柱のうちの一つです。M&Aに関してご相談があればこちらからお問い合わせください。
▼目次
M&Aが必要な背景
まずは日本の現状について確認しておきましょう。
- 2025年までに70歳(平均引退年齢)を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人。うち半数の127万人(日本企業全体の1/3!)が後継者未定。さらにこの約半数が黒字廃業の可能性を秘めている。
- 中小企業・小規模事業の廃業により、2025年までの累計で約22兆円分のGDP(約650万人の雇用分)が失われる可能性
- 少子高齢化による、働き手確保のハードルがあがる(特に中小企業は厳しい。若者は環境や給与条件の良い大企業から就職をするため)
- 企業の規模と生産性は比例する
上記を考慮すると、中小企業にとってM&Aは経営戦略の選択肢として必須である、と言えます。
売り手オーナーと買い手企業にとってのポイント
簡単にまとめると、下記が我々が考える重要なポイントとなります。
M&Aに理論価格は無い!売るか売らないかは売り手が決める!
M&Aに適正価格は無い!価格は買い手が決める!
売り手も買い手も最も関心のある「価格」ですが、「M&Aが成立する理論的・適正な価格」というものは存在しないと考えます。価格を決め、提示するのは買い手の権利ですが、その価格を受け入れるかどうかは売り手の権利となります。
M&A会社について
M&Aをお手伝いする会社には、大きく分けて「仲介会社」と「FA(ファイナンシャルアドバイザー)」の2種類あります。仲介会社は譲り渡し側(売り手)と譲り受け側(買い手)の双方と契約を締結し、FAは譲り渡し側または譲り受け側のどちらか一方とだけ契約を締結する、という違いがあります。それぞれのメリットとデメリットを下記の通りまとめてありますので、ご参考になさってください。
代表的な評価方法とシナジー&バイヤーズバリュー
代表的な買収企業の評価方法には下記の3種類があります。
- コストアプローチ 例:年買法(年倍法)
- マーケット・アプローチ 例:EV/EBITDA法
- インカム・アプローチ 例:DCF法
価値評価を行った上で、買い手企業は「シナジー」に関しても考慮する必要があります。代表的な5つのシナジーが存在しますが、下記の視点から、シナジー効果を考慮した上で、バイヤーズバリュー(買い手にとっての経済価値)を判断し、提示金額を決定します。
- 買い手企業の経営資源を対象会社に適用することで対象会社にメリットが生まれる
- 対象会社の経営資源を買い手企業が活用することで買い手企業にメリットが生まれる
- 双方の経営資源を融合することで、今までなかったメリットが生まれる
最後に
M&Aの成功率は30%と言われています。
うまくいかない理由として、思った以上に費用が高かった、社員が辞めてしまった、財務データが正しくなかった…等々と理由は様々です。必要な手順、調査等はしっかりと行い、専門家を上手に活用することが、M&Aの成功への鍵となります。
M&Aは「勘定」と「感情」に因るところが大きいです。
特に売り手オーナーさんは、M&Aにあたり感情が大きく揺れ動くものです。双方が下記のポイントをしっかりと押さ、M&Aに臨んでいただきたいと思います。
- 情報管理
- クイックレスポンス(早く必要な情報を渡す・回答をする)
- 真摯に誠実に
- コミュニケーションは「密」に!
WealthLeadのM&Aアドバイザリー
WealthLeadでは「FA(ファイナンシャルアドバイザー)*」として、何よりも中小企業経営者の想いを大切にし、依頼主の立場に立ったM&Aをお手伝い致します。
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